看護師が注意しておきたいポイント

デイナイトケアを擁する精神科で働く看護師には、特有の注意点がいくつか存在します。まず、患者さんのプライバシー保護は不可欠です。精神科の患者さんは、時に深く個人的な情報を看護師に打ち明ける場合があります。この情報に対し、守秘義務を徹底することは信頼関係を築くうえで欠かせません。プライバシー保護は患者さんの安心感を支え、治療への積極的な参加を促します。

さらに、患者さんの突発的な行動に対応する必要があります。感情の起伏が激しい患者さんもいれば、予期せぬ行動をとる患者さんもいます。そうした状況に臨機応変、かつ冷静に対処するスキルが求められるのです。暴力的な行動を起こす恐れのある患者さんの場合、安全を最優先に考えながらも、その人の尊厳を損なわないよう配慮しなければいけません。安全確保と患者さん一人ひとりへのケアのバランス維持は簡単ではありませんが、重要な役割を果たします。

多職種との連携も、看護師にとって大切なポイントです。患者さんのケアには、医師やセラピスト、ソーシャルワーカーなど、異なる専門家と協働します。患者さんに合わせた最適なケアプランを立てるには、それぞれが持つ情報や視点を共有し合う明確なコミュニケーションが必要です。互いの専門性の尊重と目的を共有することで、より質の高いケアを提供できます。精神科領域での看護は、時に困難な状況に直面することもありますが、患者さんの回復を支えるやりがいも大きい職務です。

精神科での看護師の役割

デイナイトケアに携わるにあたって、精神科のことをよく知っておく必要があるでしょう。現在、日本ではストレス社会を反映して、うつ病や統合失調症など、心の病を患う人が増えています。心の病を治療するのが精神科ですが、ここでも多くの看護師が働いています。厚生労働省の統計によると、精神科で働く看護師の数は平成11年(1999年)は36,244人でしたが、平成26年(2014年)には53,096人になっています。精神疾患の患者数は入院患者数は横ばいながら、総患者数は平成11年(1999年)の204.1万人から平成26年(2014年)には392.4万人と50%以上増加しています。

精神科の入院病棟の場合、概して重症者が多いので、看護師の役割も多様です。患者とのコミュニケーションを通じて、メンタル面のケアを行う、服薬を目の前で行ってもらう与薬から患者の行動を観察して、異常な言動があれが医師に報告するアセスメントまで、多くの事がらに対応する必要があります。また、夜勤の場合は患者の自傷他害行為に注意する必要があります。病状が安定していない患者の場合、やむを得ず、身体を拘束しなければならないこともあり、危険が伴う場合もあります。病院によっては危険手当を支給するケースもあります。

また、看護師としてのキャリアパスを考えた場合、精神科勤務が長くなると、医療行為に携わる機会が限られてくるので、内科や整形外科の看護師に再度挑戦しにくくなる面は否めません。ただし、精神科でしか学べない特有の知識やスキルもあり、マイナス面ばかりとは一概に言えません。コミュニケーション能力に長けていて、精神科の専門知識を深めたい方にはやりがいのある仕事です。

TOP